私は医者になってから37年になります。11年前までは大学病院に勤務する消化器外科医でした。私の最も得意とした手術は肝臓、胆道、膵臓の手術ですが、胃、大腸、乳腺、甲状腺、肺臓など広い範囲の治療を手掛けてきました。一方で患者さんに優しい手術として内視鏡外科手術にも早くから取り組みました。さらに小児外科医として新生児を含む小児の手術も行いました。世界の外科が分業化、専門化の流れにある今日ですが、多くの臓器、幅広い年齢層、低侵襲手術から超拡大手術まで幅広い領域をカバーしてきたことに私なりの自負を持っています。手術をするときにはその患者さんの体の状態を詳しく知らねばなりません。患者さんは一様ではなく、さまざまな合併症を持っている方もおられ、その病態を深く理解する必要があります。一つ一つの手術を手掛けることによってさまざま内科的な病気に対しても知識と経験を得たと思っています。
11年前からは一般病院の院長としてかかりつけ医の経験を積みました。高血圧や糖尿病などについて、病気の軽重にあった治療が必要であることを理解しました。また生活習慣の改善が多くの慢性病を治療する上で重要であることも認識しました。この間の経験によって、かかりつけ医としてより幅広い医療を提供できるようになったと思っています。
私という開業医のもうひとつの特色は、37年間の経験から、各領域での優秀な専門医の情報を多く持っているということです。消化器外科はもちろんですが、内科系外科系を問わず、特定の病院に限らず、皆さんの健康維持のために最も必要な医療がどこの病院のどの医者にあるのかを見極め、紹介していきたいと考えています。もちろん紹介するだけでなく、入院中や退院後も担当医と密接な連携をとって、経過観察のお手伝いをさせていただいています。