腹痛時の痛み止めは「鎮痙薬」 |
7月 25th, 2012 by 上野桂一 |
胃痛や腹痛を和らげる痛み止めは「解熱鎮痛薬」ではありません。「鎮痙薬」といわれる腹痛、胃痛用の薬を使います。
頭痛、歯痛、生理痛、筋肉痛などで日頃使っている薬は市販薬にしろ医師が処方する薬にしろ、解熱鎮痛薬という種類の薬です。この種の薬を胃痛や腹痛のときに用いると、痛みが緩和しないだけでなく、かえって胃腸障害などを起こして痛みを強めることがあるので、要注意です。生理痛も下腹部の痛みですが、子宮由来の痛みは解熱鎮痛薬で和らげることが可能です。ところが同じ下腹部の痛みでも、食あたりで下痢をしたときに起こる腹痛は、鎮痙薬によって腸の動きを整えることによって痛みを抑えます。
では胃が重く感じる胃もたれや、便秘のためにおなかが張って感じる腹痛に対してはどうすればよいのでしょうか。この場合には胃や腸の動きを活発にする「腸管運動促進薬」を使います。胃腸の動きを抑える鎮痙薬を使うと、症状が強くなることがあります。
このように腹部の痛みといってもいろいろあるので、市販の薬を飲むときは効能書きをよく読んでください。よく分からないときは医師や薬剤師に相談したほうがよいでしょう。
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